日本一有名な島 2012 10 28

2012年10月27日の産経ニュース電子版では、このようなニュースがあります。

 新華社電によると、中国の張志軍外務次官は26日、
日本を含む一部外国メディアと会見し、
日本政府による沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化に関して、
(中略)
「幻想を捨て、現実を正視し、
実際の行動で誤りを正してこそ両国関係を正しい軌道に戻すことができる」と訴えた。
(共同)
(以上、引用)
 日本の政治家にとって、尖閣諸島をめぐる問題については、
国民の目が厳しく、政治的な妥協は、難しいものがあると思います。
なぜならば、尖閣諸島は、日本一有名な島になってしまったからです。
 あの事件が起こるまでは、
大部分の日本人が、尖閣諸島という存在すら知らなかったと思います。
 ところが、2010年9月7日に尖閣諸島付近において、
中国漁船が日本の巡視船に何度も体当りする事件があり、
この映像ニュースが、視聴率の最も高い時間にテレビ放送され、
すべての日本人が、尖閣諸島という島を知るようになったのです。
 さらに、日本の習慣で、
年末には、1年を振り返って、重大ニュースを再放送しますが、
そこで、また中国漁船による体当り事件の映像が放送され、
それが「復習」となって、つまり記憶の定着になってしまったのです。
 こうなると、日本の政治家は、引くに引けなくなります。
弱腰では、一般大衆である庶民から怒りを買うことになるからです。
(ただし、国連などの国際機関ならば、日本人も納得するかもしれません。
多くの日本人は、国連やWHOなどの国際機関という権威には弱いからです)
 本来であれば、尖閣諸島という領土があることを啓発するのは、
日本の政治家の仕事でしたが、
大部分の政治家は、日本と中国の関係に配慮して、
こうした問題を国民に啓発してこなかったのです。
 ところが、結果的に、中国漁船の船長が、
日本の政治家に代わって、
このような啓発事業を行ったことは、実に皮肉なことです。
 中国漁船の船長は、
平和ボケしている日本人に「領土は大事である」と気づかせたという点で、
日本から見れば「表彰」に値するでしょう。
 いずれにせよ、中国漁船による体当り事件は、
日本の親中派の政治家を窮地に追いやってしまったのは、間違いありません。








































































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